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鰻潮

蒲焼きうなぎ発祥の地のうなぎ祭り:10メートル超のうなぎ寿司ロール、百年老舗やサッカークラブが参加、市全体で作り上げる地域の一大イベント

2025.07.26
第 22 回 さいたま市浦和うなきまつり

2025年のイベント情報

イベント名第 22 回 さいたま市浦和うなきまつり
主催者埼玉市浦和うなぎ祭り実行委員会
後援機関埼玉市政府、埼玉商工会議所など
開催日2025年5月31日(土)*小雨でも予定通り開催
開催時間10:00~15:00
開催場所埼玉市市役所東側広場および南側駐車場
住所埼玉県さいたま市浦和区常盤6-4-4
参加費無料

浦和地区のうなぎ文化の歴史と鰻まつりの由来

  1. 歴史的背景

浦和は江戸時代には沼地が広がる水郷地帯で、豊富な淡水魚資源が各地からの釣り人を引き寄せました。地元では沼地で捕れたウナギをもてなし、その独特の風味は中山道(江戸時代の五街道の一つ)を旅する人々を通じて広まり、次第に食文化として定着しました。大正時代後期には都市化により沼地が消滅し、天然ウナギは姿を消しましたが、蒲焼の技術は老舗を通じて受け継がれました。浦和は埼玉県の元県庁所在地として、百年以上の歴史を持つウナギ料理店が多数存在し、ウナギ料理、特に蒲焼きウナギは代表的な名物料理です。1993年には、浦和の百年老舗が協同組合「浦和の養ウナギ会」を設立し、養殖技術を通じて伝統の味を守り、標準化した手法で継承する取り組みを行いました。2008年には『浦和のウナギ料理』が埼玉市の伝統産業に指定され、浦和のウナギ文化の地位をさらに確固たるものにしました。

  1. うなぎ祭りの由来

埼玉市の設立(2001年に浦和市、大宮市、与野市が合併)および2002年の埼玉ワールドカップスタジアム(現在の埼玉2002スタジアム)の完成を記念して、初の埼玉市浦和うなぎ祭りが2002年5月に開催されました。イベントは、浦和を「うなぎの蒲焼発祥の地」としての食文化を広めることを目的とし、料理の実演やうなぎ料理の試食などを通じて観光客を引きつける活動が行われました。

2025年の現場:雨天でも民衆の熱意は止められず、2500個のうなぎ弁当は完売

うなぎ祭りの現場は大勢の人で賑わっている

2025年5月31日、埼玉市浦和区で第22回「浦和うなぎ祭り」が開催されました。当日は生憎の雨天でしたが、天候に関係なく市民たちは炭火で焼かれたうなぎの香りに惹かれて押し寄せ、会場は大変な賑わいとなりました。

うなぎ肝焼き串、ネギうなぎ串、うなぎ寿司ロール、うなぎ弁当
焼いている長ネギとウナギの串
うなぎクリームコロッケ

うなぎ祭り当日、浦和の養鰻会と協力して2400食のうなぎ弁当を準備し、1食あたり2000円で販売しました。現場で混乱が起きないように、5月9日に1200枚の引換券を予約販売し、すべて完売しました。当日も現場で1200枚の引換券を用意し、需要が供給を上回ったためさらに100枚を追加し、当日は合計2500食を販売しました。引換券の販売は8:30から先着順で行われ、朝の5時にはすでに3人が並んで待っていたといいます。会場では他にも、うなぎ肝串焼き、ねぎうなぎ串、うなぎ寿司ロール、うなぎクリームコロッケなどの美味しいうなぎ料理も販売され、いずれも高い評価を受けました。

10メートル超のウナギ寿司ロールチャレンジ、議員が現地でスピーチ

今年のイベントは例年のハイライトを引き継ぎ、会場ではうなぎ料理のデモンストレーション、地元特産品の展示販売、ステージパフォーマンスなどが行われます。また、無料で参加できる親子向けアクティビティとして、10メートルの超長うなぎ寿司ロールチャレンジやサッカーシュートチャレンジなどの楽しいイベントがあり、来場者の積極的な参加を引きつけています。

10メートル超のウナギ寿司ロールチャレンジ

毎年のウナギ祭りは地元政府のリーダーに非常に重視されており、今年は埼玉市議会議員の帆足和之氏、埼玉県議会議員の野本玲子氏などが現地に訪れました。帆足和之氏は開会式での挨拶も行い、各ブースを回って出展している協会や商店に親しく声をかけました。

埼玉市議会議員の帆足和之(中央)が開会式に参加
埼玉市議会議員の帆足和之がサッカーシュートチャレンジに参加

うなぎ祭りの会場には、「浦和うなこちゃん」や浦和レッドダイヤモンズのマスコット「レディア(Redia)」なども登場し、楽しいインタラクティブ体験を盛り上げています。特筆すべきは、浦和うなこちゃんは故・日本の漫画家で絵本作家、詩人の柳瀬嵩(1919年2月6日〜2013年10月13日)が無料でデザインしたマスコットキャラクターで、柳瀬嵩の代表作は『アンパンマン』シリーズです。2009年には、この漫画が「登場キャラクターが最も多いアニメシリーズ」としてギネス世界記録を達成し、その時点で漫画には合計1768人のキャラクターが登場しました。今回のうなぎ祭りでは、浦和うなこちゃんのデザイン入りハンカチ、陶器カップ、Tシャツ、ぬいぐるみなどのグッズも会場で販売されています。

浦和レッズサッカークラブのマスコット、レディア
ウナギ祭りのマスコット、ウナコちゃん(左端)
うなぎソース関連商品

埼玉市浦和のうなぎ祭りは、人と自然の共生、伝統と現代の対話の縮図です。それは単なる美食の饗宴ではなく、埼玉市の深い美食文化と地域の精神を生き生きと表現しています。江戸時代の旅人たちの偶然の発見から、今日の埼玉市の文化的名刺まで、百年続く老舗の職人技の継承から、市全体で作り上げる地域の祭事まで。それは「本当に美味しいものは、常に土地と時間の蓄積に根ざしている」ということを証明しています。私たちがうなぎの蒲焼きを味わうとき、舌先で感じるのはただのタレの香りだけでなく、生きた伝承の美しい記憶そのものなのです。

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